近年首都圏から地方への移住を考える人が増えてきています。
その移住先の候補として人気の高い札幌。
観光地として良いイメージを持たれている方も多いと思いますが、実際に暮らしてみてどうなのか、札幌市民が解説します。
筆者は札幌出身、東京からのUターンで再び札幌に戻ってきました。
東京との環境の違いを比較して札幌のメリット・デメリットを紹介していきます。
札幌に住むメリット①:台風・梅雨・地震・ゴキブリが少ない
台風が少ない
東京に住んでいると、台風が直撃して、電車が止まったり、道路が冠水したりということが1年に数回ありました。
しかし札幌には台風がほとんど直撃しないため、このような台風による被害はあまり起きません。
学生時代はずっと札幌に住んでいましたが、小学校~大学までの15年間以上で、台風が来た記憶は1度しかありません。
大体札幌の南側で東に逸れていくか、札幌に来る前に温帯低気圧に変わっていることが多いです。
梅雨がない
北海道に梅雨がないというのが普通でしたが、
最近の異常気象により、まったくないということもなく、北海道にも梅雨が来つつあるようです。
しかし、東京と比べると気温は低いため、ジメジメとした不快感は少ないです。
地震が少ない
札幌周辺は地震が少ないです。
北海道全域で見ると、釧路や十勝の周辺は地震が多いですが、
札幌からは距離があるため、釧路で地震があっても札幌はそれほど揺れません。
2018年に非常に大きな地震があったので、あまり説得力がありませんが、
札幌に20年以上住んでいて震度4以上が来たことは2018年の地震を入れても2,3回程度かなという印象です。
ゴキブリが少ない
これは有名な話かもしれませんね。
札幌は冬に気温が低くなるため、ゴキブリが住むには適していないようです。
私は東京に行くまでゴキブリを見たことがありませんでした。
汚い飲食店にはいるという噂も聞きますが、東京と比べると確実に数は少ないはずです。
札幌に住むメリット②:都会と自然どちらも満喫できる
札幌といえば都会というイメージが強いでしょうか。中心部はもちろん多くの商業施設や歓楽街がありますが、中心部から車で1時間以内でも大規模な公園や山なども多くあり、気軽に自然とふれあうことができます。
札幌に住むメリット③:人が少ない
メリットに感じない方もいるかもしれませんが、人が少ないとごみごみしていなくて、ゆとりがあって過ごしやすいです。
札幌に住むデメリット①:雪が積もる
皆さんご存知だと思いますが、札幌では冬に雪が積もります。一年のうち11~4月あたりまでは雪が降ったり積もっている状況です。観光ならば雪が積もっているほうがテンションが上がるかもしれません。が、一緒に過ごしていくとなると、鬱陶しくもなります。雪が積もっているのがデメリットとなる理由を説明します。
雪かきが面倒
一番面倒なのは雪かきですね。雪かきは思った以上に体力を使います。それに、朝出勤前に雪かき、仕事終わりに雪かきなんてことも良くあります。
雪かきに悩まされたくない方は、マンションに住むか、ロードヒーティングなどの設備を充実させるのがいいでしょう。
移動が制限される
まず自転車やバイクには乗れません。
怖いもの知らずな学生が乗っていることもありますが、危険だし大してスピードも出ないので、全くおすすめしません。
また、道路は雪や氷で走りにくく、道路脇には雪山ができて道幅が狭くなるため、夏よりも運転しづらいです。
滑って転ぶリスクがある
尻餅をつくくらいであれば問題ないですが、
道外から旅行で来た高齢者が転倒して頭を打ち亡くなってしまう事故が少なくありません。
高齢での移住は特に注意が必要です。
札幌に住むデメリット②:道外に出るハードルが高い
札幌から道外に出る手段は、飛行機・フェリー・特急電車の三択です。
東京から都外に出ようとすれば、電車か車で2,3時間もすれば気軽に長野や静岡まで行けます。
札幌から道外に出るには、お金か時間がとてもかかってしまうので、気軽な旅行をするなら車で道内になりがちです。
札幌に住むデメリット③:都市部が1つだけ
札幌の都市部は札幌駅~大通り・すすきの近辺に集約されています。
都市部に行けば大体なんでもあるので困ることはないと思いますが、東京と比べると最新の流行がすべて揃っているわけではないので、流行りを追いたい方には物足りないかもしれません。
最後に
デメリットも紹介しましたが、人が多くないところでゆったり快適に過ごしたいという方には特にデメリットでもないかもしれないですね。
非常に魅力的な都市であると思いますが、移住となるとやはり雪に慣れていない方は慎重に考えたほうがいいです。
一度真冬の札幌に来て、雪の中で生活することを感じてから決めるのがよいと思います。